保険は掛け捨てであるべき理由

生命保険は「もしもの時の備え」です。
「もしもの時の保障を得る」ことを目的に、生命保険に加入するのが本来の姿です。つまり、家庭の中では背負い切れない「リスク」に、保険を掛けておくことで「もしもの時も安心」となるわけです。

一家の大黒柱であるご主人が、亡くなったり働けなくなった場合に、遺された家族が生活に困窮するのであれば、それが家庭の中で背負いきれない「リスク」です。そのような「リスク」を放置しておくのは危険ですから、生命保険に加入しておこう、ということになります。

例えば、掛け金(保険料)が年間3万円の生命保険に加入して、亡くなったり働けなくなった場合に3,000万円の保険金が支払われる生命保険があったとします。
1年後に亡くなったり働けなくなったとすると、3万円の掛け金で1,000倍の3,000万円を受け取ります。
5年後に亡くなったり働けなくなったとすると、15万円の掛け金の200倍の保険金を受け取ります。
10年後に亡くなったり働けなくなった場合は、30万円の掛け金の100倍の保険金を受け取ることになります。

このように、少ない掛け金で、数百倍、数千倍の保障を得ることが出来るのが生命保険です。
支払った掛け金が、「もしもの時に」数百倍、数千倍になって受け取れるからこそ、家庭で背負いきれないリスクを回避できたことになります。
生命保険に加入する目的を考えれば、この倍率が高ければ高いほど効率が良いということになります。一般的に、掛け捨てと云われる保険の方が、保険本来のリスクを回避するという点では効率が良いということです。
※入院保険なども含めて、この倍率が低い保険は見直しを検討しても良いと思います。

しかし、このような保険は掛け金が安いため、保険会社やセールスする側にとって面白くありません。保険会社やセールスする側にとっては、年間3万円の契約よりも年間30万円の契約の方が有り難いものです。

そこで、年間30万円の契約を獲得するために、掛け捨てではなく貯蓄性のある保険を薦めるケースがよく見られます。酷い場合は、保障が必要ではなく貯蓄や資産形成が目的であっても、保険が提案されていることもあります。
また、掛け捨ての保険で、年間30万円も支払うのは躊躇される方が多いですが、お金が貯まると云われれば納得する人が多いようです。
今、保険で貯蓄をするということは、世の中の金利が上がっても低金利で積立てを続ける、と宣言しているのと同じなのです。

先日は広島に出向いて、ある保険会社で『貯蓄目的の保険提案は、顧客のためにならない』ということを話してきました。

貯蓄性のある保険は、保障としての掛け捨て部分と貯蓄としての積立部分に分けることが出来ます。
貯蓄性の保険と掛け捨ての保険を並べて比較してみて下さい。
保険は掛け捨てにして、安くなった分の掛け金を積立(できれば積立投資)した方が、よほど効率的であることが判ります。

貯蓄を目的とした保険、すなわち何年後にいくらお金が返ってくるという説明を受けたものは、
「本当に保険である必要があるのか?」比較してみると良いでしょう。