9月の「日経平均株価振り返り」と「主なニュース」

『以下は、9月3日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値22,865円から22,307円へ』

日経平均先物の60分足チャートです。28日(火)と29日(水)の前場で23,000円にチャレンジしましたが、それぞれ22,990円、22,970円で一歩及ばず。30日(木)に日付が変わってからも何度も上を試しましたが、22,980円を越えられず同値で引けています(30日午前5時30分)。続く30日(木)のデイセッションでは、寄り付きから23,040円と23,000円の節目を越えて、このまま上抜くかと思いきや1ティック上の23,050円を付けた後は、あっさり下落に転じました。23,050円は5月21日に付けた高値と同値です。

そして、今回の上昇も6月と同様に、クレディスイスの先物買いに因るものです。日経平均が本格的な上昇をする時は、クレディスイスの仕掛けにUBSやメリルリンチなどが相乗りすることがしばしばありますが、今回もクレディスイスの買いに乗る筋は出てきませんでした。

一方、現物株の商いが出来高を伴って23,000円を越えてくれば、一気に上昇する可能性について解説してきましたが、30日(木)は2兆6000億円と久しぶりにそれなりの商いとなりました。しかし、30日(木)は日経400の銘柄入れ替えがあり、それらをベンチマークにしている投資信託や機関投資家のリバランスによって売買が一時的に膨らんだものです。投資信託や機関投資家の銘柄入れ替えがなければ、この日の出来高はおそらく1兆8000億円程度の筈ですから、相変わらず2兆円を下回る閑散相場が続いているということです。

個人は薄商いで売り越し、外国人投資家は粛々と売り続けており、年初から大きく売り越しています。それらの売りをゆうちょ銀行(日本郵政株の過半は国が保有)と、GPIF、日銀、つまり国家が買い支えているという構図です。個人・外国人投資家が「この価格の株は要らない」と、下がるのを待っている中で、ゆうちょ銀行、GPIF、日銀という「売らない買い手」が買い続けているわけです。日経平均とTOPIXだけが底抜けしていない理由が解かります。(TOPIXですら高値を切り下げてきていますが。)
 この23,000円へのチャレンジは、特段の好材料が出たわけでもなく、解説してきた世界のリスクは燻ったままですから、このまま一気に踏み上げるとは考えにくいところです。そして、今回も23,000円を越えることができなければ、今後1年、3年といった単位で分厚い壁として立ちはだかることになるかもしれません。 

『以下は、9月10日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値22,307円から23,094円へ』

先週のメルマガで解説したクレディスイスの先物を使った買い仕掛けは、23,000円を抜けられずに終わり、株式市場は波風が強くなってきました。世界経済全体の不安が治まらない中、クレディスイスに追随する買い手が現れず、他ならぬ日本を標的とする不安が出たため、日経平均は23,000円への再挑戦から一転し滑り落ちるように下落しました。日経平均構成銘柄225社の稼ぐ力(EPS)はやや向上していますが、PERでみた株価は12.8倍まで落ち込んでいます。
ただ、一日に500円や1,000円も下落するようなパニック的な下げは見られておらず、日銀の株買いの期待もあって、下げた後は切り返す動きもあります。災害リスクの見極めがつき、アメリカに仕掛けられる貿易戦争を回避でき、後述する地銀発金融危機の手当てがつけば、日経平均は再度23,000円を目指す可能性を残しています。

『以下は、9月17日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値23,094円から23,869円へ』

10日(月)は、前週までのトレンドを引き継ぎ22,000円割れが警戒されるところでしたが、先物と値嵩株のファーストリテイリング、ソフトバンクなどに買いが入り急反転。(最近は、先物だけでなく値嵩株の売買も併せて日経平均を動かすことが目立っています。)幾度も跳ね返されてきた23,000円を抜けて、週末は23,094円で引けています。さらなる下落を期待(警戒)して売りが膨らんでいたところに、クレディスイス)が強い買いをぶつけたため、売り方が慌てて逃げた(買戻した)結果です。特段の好材料が出たわけでもないのに、日経平均だけが突出して買われるという、SQ絡みでしばしば行われる「株価操作」です。

一番右のローソク足、23,000円を陽線で超えているのが14日(金)のナイトセッションです。セオリーでは強い抵抗線である23,000円を越えると、一気に上に抜けるチャートです。ただ、買いでエントリーするのは危険で、未だ下の可能性も残っているとみています。  
SQ週に発生したトレンドと、その後の株価推移はほとんどの場合関係が無く、SQ週の上昇をもって日経平均の先行きが明るくなるわけではありません。先週の上昇もクレディスイスによる先物の一手買いで、14日(金)はメジャーSQでしたから、9月のSQだけを見据えた上げの可能性があります。

『以下は、9月24日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値23,869円から24,120円へ』

先週の日経平均は23,000円を固めた後、一気に上昇して24,000円を試しました。今年2月の大幅下落以降上値が重くなり、何度も弾き返されて越すに越せない23,000円でしたが、このラインを固めるや否や、1週間で1,000円近い上昇を見せました。トランプ大統領も総じて大人しく、内外で懸念された下ブレのリスクが、ここ暫く破裂せずに済んでいる中、順当に安倍総理が三選を決めたことが外国人投資家の日本買いを加速させ、日経平均現物も3兆円に迫る出来高となっています。

憲法改正は日程的に厳しくなった一方(3期目、即ち3年以内に改正できれば良いといった言質もありますが)、景気対策、株価対策は行われています。これらの対策費がいくらになるのかは判りませんが、理想とされる国土強靭化の対策は南海トラフと3大都市圏だけで60兆円です。今後3年間で集中的に行われるものだけでも、かなりの金額になると期待されます。(株高の効果であって、財政とは別の話ですが。)消費増税対策も数兆円規模とみられており、貿易戦争の対策は「上限なし」とも云われています。6月に決定された財政再建から一転し、これだけの財政出動が行われるのなら、市場にとっては明るい材料といえます。

24,000円は心理的な壁であり、ここを固めるまでには時間が掛かりそうです。24,000円の値固めに手こずる間に、海外環境で不安材料がまた破裂したり、安倍政権が試練に晒されるならば急落するリスクがあり、24,000円ラインからど真ん中付近までを固められるかどうかが焦点になると思われます。