3月の「日経平均株価振り返り」と「主なニュース」

『以下は、3月5日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値21,181円から21,469円へ』

内外の情勢が重大局面を迎えました。パウエル議長の議会証言では金融政策の引き締め姿勢が明示され、市場はタカ派のパウエルとして受け取り、利上げ速度の加速が示唆された形となりました。3月のFOMCで早速の追加利上げが行われることは、現段階ではほぼ確実といえる状況です。

このパウエル氏の議会証言の時点では、安倍政権は資本市場改革と労働市場改革を一挙にやり切る(やり切れる)つもりでした。資本市場改革とは、日本企業の統治形態を投資家に有利な形で作り替えるもので、投資家(とくに外国人投資家)にさらなる買いを促すべくアナウンスしてきたものです。

日本の有望企業を買収し、完全にコントロールしたい海外の投資家やファンドにとっては「おいしい買い物」になりますから、株価上昇のための決定的な「一手」です。

『以下は、3月12日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値21,469円から21,676円へ』

月曜日につけた今年最安値20,937円と、金曜日の高値21,884円までをみると、株価が上昇した印象を受けますが、市場関係者の心理が改善したものではなく、EPSの増大(月曜:1,683円、金曜:1,703円)が主な理由と思います。もっとも、株価は景気に先行しますから、株価が下がる時は既に景気がピークアウトしていることが多く、その後に株価の下落を追うように企業の稼ぐ力EPSが減少し、PERが14~16倍程度の通常範囲に落ち着いていくものです。

今号で最も重要なのは、やはり森友学園問題です。財務省は完全に白旗を挙げた状況ですが、官邸はダメージを最小化して政権を守ろうとしています。しかし、政権が早期に崩壊する可能性も出てきており、有効経済政策も出せない状況では、日経平均が先週月曜日につけた安値を割る恐れもあります。森友学園問題の方向性がある程度明らかになるまでは、買いも売りも手出し無用です。

『以下は、3月19日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値21,676円から20,617円へ』

佐川氏の証人喚問が行われることになれば、「書き換え」と「虚偽答弁」について、激しい追及を受けることになるでしょうが、そうした官邸からの指示が文書ででてくることはあり得ませんから、立証は極めて困難かと思われます。

私たち投資家にとって大切なのは、こうして財務省が組織としてのダメージ回避を図るとともに、官邸に大きな「貸し」を作ったということです。政権が無事に延命できれば、景気が悪くなっていても「消費再増税」をもって財務省に「借り」を返す必要に迫られます。

すでに大政局に発展しつつある森友事件です。総理逮捕という極端なシナリオまで踏まえ、今週からの国会審議の行方次第では、アベノミクスで嵩上げされた株価、異次元緩和といった景色が、魔法が解けるように姿を変えていく可能性があります。

今回の上昇相場は、その途上でアベノミクス相場と名前がつきました。バブルは弾けてからバブルだったと気づくものですから、2000年のITバブルしかり、2007年の小泉郵政バブルしかり、その途上で名前が付くことはありませんでした。終焉を待たずして、アベノミクス相場と云われているのは、それほどあからさまな政策だったからと言えるでしょう。そのような相場が自然体に戻る時に、どれほど大きな波となって市場を飲み込むのか、興味深いところです。


『以下は、3月26日配信の有料メルマガから一部抜粋。
この週の日経平均株価は、前週の終値20,617円から21,454円へ』

トランプ政権が保護主義政策をさらに強化し、完全な対中強硬策に踏み切ったことで、米中貿易戦争の懸念が世界に広がり、アメリカ株式市場も大暴落に近い下げとなりました。

日本にとっての衝撃はこれだけではありません。アメリカの同盟国は、輸入制限を猶予あるいは除外するとされていましたが、同盟国の中から日本だけが抜け落ちたのです。つい先日までトランプ政権が敵視しかけていた韓国ですら、輸入制限から除外されているのに、あろうことか最重要同盟国として特別視されていた(少なくとも日本はそう思っていた)はずの日本が抜け落ちてしまったのです。